「廃業」と「倒産」は何が違うのか
2019年01月16日(水)
宮古新報の廃業のニュース
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-859733.html
宮古新報という新聞社が廃業する意向を示し、従業員に対して解雇通知をしたということがニュースとなっていました。
さて、「廃業」と記載されていますが、「倒産」とは何が違うのでしょうか。以下、説明します。
一般的にいわれる「廃業」は「通常清算」と呼ばれるもの
一般的にいわれる「廃業」は、自主的に行うもので、「通常清算」と呼ばれる種類の手続きとなります。
これは、借金などがない状態で、会社を解散するものです。
「倒産」は、(破産も私的整理もそうですが)借金を支払いきれないときに、それを債権者で分けた上で会社を解散するものなので、「借金を支払いきれるか」というところが違うポイントになります。
「廃業」の通知がきたときは、債権回収を続けてもよい
破産などの通知がきたときは、債権回収を続けるのはルール違反となります。
ただ、単なる廃業(清算)については、支払い義務については履行することが前提になるので、一般的には債権回収を続けてもよいということになります。
弁護士 杉浦智彦
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