取引先の情報をメモに残す運用を
2019年02月20日(水)
営業マンの情報が回収時の貴重な資料となる
我々回収に携わる人間がいつも思うのが、情報不足です。
名刺管理システムのCMではないですが、
「早く言ってよー」と思うことは、よくあります。
取引先の情報については、やはり営業マンの方が一番もっています。
メモでもよいので、その取引先の情報を書き留めてもらえると、本当に役立つのです。
実際に役立った事例1:倒産の前触れに気づけた事例
一つは、倒産の前触れに気づけた案件です。
営業の方は、違和感を感じても、倒産の前触れについては、そこまで気が付かないことがあります。
私が実際に体験したのは、「優秀な番頭さんが独立するとかでやめるそうだ」というメモですね。
これ、円満な状況であればよいのですが、そうでない場合は、倒産する一つの前触れになります。
現実に、その会社は、1年以内に弁護士からの債務整理の連絡が届き、ほどなく破産しました。
営業マンの情報があれば、破産の前触れに気づけた案件といえます。
実際に役立った事例2:取引先からの債権回収
もう一つは、回収資源がみつかる事案です。
営業マンから、「この会社、大手の★という会社と取引していて、数百万の売掛金があるはずです」という情報が入りました。
その件は、土地建物もなく、預金も見つからない案件で、回収が難しそうな案件でしたが、
その情報をもとに、早々に仮差押をして、財産をおさえることができました。
もし、この情報がなければ、回収できなかったでしょう。
このような形で、営業マンがメモを残していれば、いろいろ救われるのです。
貴社でも、このような運用をぜひ!
弁護士 杉浦智彦